ラマダンが開けました。これからしばらくは世界的にイスラム教徒のお祝いが続きます。
BRNのハッサン・ターイブ氏は、これまでのラマダン停戦中に11人のイスラム教徒が犠牲なったと述べ、「タイ政府がイスラム教徒の安全を守れなかった」として、
タイ政府を非難する書簡をマレーシアに提出しました。また、「ラマダン中の暴力を減らせなかったタイ政府に失望した」とも述べているようです。
ラマダン中にも犠牲者が多く出たことは残念ですが、BRNが、これらの事件の責任がタイ政府にあると非難をしなかったことは進歩のように思えます。つまり、事件は少なくとも「タイ政府」によってではなく、分離過激派かもしくは、第三者によって行われたからでしょう。
ハッサン氏は、下は和平に反対で抑制の効かない軍事部門、上は幹部で構成される「評議会」に挟まれ影響力を行使できない立場のようですから、これがせいいっぱいの声明でではないでしょうか。
事件が増えた背景には、タイ側が停戦合意に基づき容疑者の捜索や逮捕を大幅に減らしたため、過激派や犯罪者が活動する隙間が生まれたという面もあるようです。
さて、ハッサンは交渉チームから降りないそうですが、停戦がうまくできないとすると今後何を軸として両者が話し合いをするのか見えないところです。