2月28日にパッタニーのプリンスオブソンクラー大学で和平協議開始署名3周年の記念セミナーが開かれました。
タイ軍事政府(Party A)、政府と異なる見解を持つグループ(マラパタニ=Party B)とマレーシア(ファシリテーター)が、ビデオも駆使してそれぞれの立場から和平協議に対する意見を述べています。
PartyA:
ナックロッブ中将(和平協議団事務局)の公演
PartyB:
アワン ジャバット氏(マタパタニ議長)のビデオ演説
ファシリテーター:
ザムザミン氏のビデオ演説
これをきっかけとしてタイ国内の主要メディアが怒涛のように和平協議について報道をしましたが、英語メディアについてはまた限られています。
DSW(タイ語):
Peace Moving forward(1),
Peace,Moving forward(2),
Peace,Moving forward(3)
プリンスオブソンクラー大学:教育ニュース
タイ国内主要メディア:
Thairat(タイ),
Bangkok Post(英),
Komchadluek(タイ), Thai PBS(タイ),
Thai news agency(タイ),
Krobkruakao(タイ)(※主要英字紙Nation未報道)
マレーシア:Benar news(英語)
(26日)、
(29日①)、
(29日②)
この二日間のいろいろな報道をまとめてざっと見た限り、私には下記の点が印象的でした。
1.これまで4回の非公式協議で、公式協議のための全体及びワーキンググループのTORについて話し合ってきた。TORの内容は最終段階に近づき公式協議に向かっている。(Party A)
2.和平プロセスは三つの段階に分けられる。すなわち①信頼醸成②和平合意への署名③合意事項の実施である。現在は信頼醸成段階。(Party A, B)
3.3年以内に合意を目指している。これはミンダナオ、アチェ、アイルランド等より短い。(Party A)
4.マラパタニの三つの要求のうち一つは合意に達し、後二つも合意に達する見込みである。(和平協議と国家レベルの議題とする、マタパタニメンバーの免責(Party B)。マラパタニ側は国家議題とすることを歓迎している。
5.停戦地区については双方の合意の後発表する。タイ側が一方的に決めることは許されない。(Party B)
6.マラパタニのメンバーは国外にいるが、本当のターゲットは国内のアクターである。彼らに和平への参加を呼び掛けることが必要。同時に市民の支持が和平協議の成功のために必要。(Party A)
7.今後は、公開ディベートも含め、あらゆる層を和平プロセスに巻き込むべきである。少数のグループが和平プロセスを独占すべきではない。(Facilitator, Party B)
8.我々が和平プロセスの中で最も挑戦と考えるのはお互いの敵愾心やそういった態度である。(Party B)
和平プロセスの構造と目標