発足して2年足らずのインラック政権は28日、5回目の閣僚入れ替えを行いました。
ネーション:閣僚異動名簿深南部と関係がある異動は、スカムポン国防大臣→インラック首相が国防大臣兼任。スカムポン氏は、タクシン派で軍部への影響力を行使できなかったこと、国防省内での不和のため外されたようです。
そして、前国防大臣のユタサック首相顧問が、インラック首相をサポートする国防大臣補佐に就任しました。高齢のユタサック氏は軍部との関係は悪くなく、そのために逆に軍に寄り過ぎたと見られ、前回の人事で国防大臣から外されましたが、今回はその点を評価されてインラック首相の補佐に任命されたようです。
指揮命令系統上は軍部の上でも、実権はあまりない国防大臣の重要な役割は、(タクシン派の)政府と実権がある(反タクシン派の)軍部(特に陸軍)をつなぐことです。インラック首相自身が、このポジションにつくと言うことはどうやら他に適任者がいなかったようです。
チャルーム副首相(国家安全保障担当)→労働大臣へ異動。どういうわけか、チャルーム氏は、最初から深南部問題を全くやる気がなく、
深南部問題担当になって半年の間、とうとう訪問は一度だけでした。彼はSBPACのタウィー長官とうまく行っていませんでした。
かわりにプラチャー法務大臣(元警察長官)が、国家安全保障担当の副首相へ就任しました。彼は(タクシンを免責するためと非難を受けている)恩赦法の制定の後押しをしていました。
法務大臣には、元検事総長のチャイカセーム氏が就任しました。