最近は反政府運動のニュースばかりで、南の和平協議は明らかに停滞しています。政府がこんな状態では、この和平も過去と同じように「歴史」になってしまう危険があります。
特に政府と交渉する場合は、政府側は責任者の交替という形で永遠に結論を先送りにできますし、「責任者」個人にはほとんどデメリットはありません。こういう立場ですから、BRNが繰り返し和平を「国家の議題」とすることを求めたのは当然です。
さて、3週間も前になってしまいましたが、今回の反政府運動で特別捜査局(DSI)に侵入した抗議者達が去った後、保管されていたソムチャイ事件のファイルだけが無くなっていたというニュースがありました。
一方、この記事ではファイルはキャビネットの後ろに挟まって見つかったとなっています。
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ロイターの記事 過去エントリ→ ソムチャイ事件について。
DSIはタクシン派の牙城で、ソムチャイ事件もタクシン時代の事件ですが、どさくさにまぎれて書類を持ち出した人がいるようです。タイは何か騒乱が起こると、こういった類の事件がよく起こります。今回も見つかったと幹部が述べたと報道されていますが、騒ぎが大きくなって戻した可能性もあり本当のところはどうかわかりません。
ところで、ソムチャイ弁護士のお嬢さんは、昨年からマヒドン大学の人権と平和研究所の講師になっています。チュラロンコーン大学で政治学の博士号を取得し、専門分野は紛争と人権で、まさに自身の体験をテーマにしています。
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