あまり重要ではないかもしれませんが、ちょっと気になったニュースです。
SBPACと公安警察の役割増大SBPACのタウィー長官は、和平協議の事務局を務めると同時に会議予算も管理する等、今でも十分に大きな権限を持っています。
そのタウィー長官の補佐として元NSC副長官のソムキアット氏とダナイNSC南部治安戦略センター長が協議チームに入るようです。チームリーダーのパラドン事務局長は、タクシンの縁故でNSCに入った人なので当初から業務に対する知識が足りないと名指しされてきました。それを補うために「専門家」であるNSCの人間を採用したようです。ただし、人選では
NSC事務局長の椅子を政府と訴訟で争っているタウィン元事務局長側の人間は除外されたようです。
もうひとつの公安警察も、タウィー長官の下で治安に関する事項を担当するようです。公安警察は、彼の士官学校同期のサリチャイ(シリチャイ)氏の関係で浮上したのだと思いますが、マレーシアの公安警察と連絡を取ってタイのディアスポラの情報を取りやすいという利点も確かにあります。
SBPACが中心的な役割を果たすのは本来の姿なので良いと思いますが、SBPACも警察官僚のタウィー長官が率いていることからもわかりますが、純粋な文民組織とは言いがたいですね。また、和平協議のために組まれた多額の国家予算をSBPACが管理しているため、常に汚職の噂がささやかれています。深南部担当だったチャルーム元副首相が、タウィー長官と犬猿の仲だったことは知られていますが、その理由の一つが多大な会議費用の請求だったとも言われています。
どうもタウィー長官はタクシン一家と親しいだけあり、タクシンに似たところがある気がします。