まるで停戦合意などなかったかのように事件が止まりません。
8月1日だけで7件、2日は11件の分離派によると見られる爆弾、放火、銃撃事件がありました。
深南部の12箇所でビジネス施設が放火されるナジブマレーシア首相が3日に深南部を訪問予定だったのを取りやめました。1日には最高裁判所が、ソンクラー県裁判所の調査結果の見直しを求めるタクバイ事件(2004年)の犠牲者の遺族の請求を棄却したバンコク刑事裁判所の判決を支持しました。
報道によると、ソンクラー県裁判所の調査では、78人が犠牲になったこの事件の責任者について言及されていないことが請求の理由です。
政府はこの事件の犠牲者1人につき750万バーツの補償を約束しています。750万バーツ(約2千万円)というのは、タイの一般的な基準では考えられないほど大きな額ですが、たびたび目にするのは「金ではなく犯人をきちんと罰して欲しい」という犠牲者の家族の訴えです。
タイでは金とコネがある人間が刑務所に入ることはまれで、深南部だけではなく国全体の問題でもありますね。特に、タイは王国の伝統で(王様に仕える)公務員に昔から権威があり、その中でも警察と軍は仲間意識が強くかばいあうので有罪に持っていくのはとても難しいと思います。