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タイ深南部勉強ノート

英語、タイ語、マレー語、日本語からタイ深南部紛争地域の情報をぼちぼち整理しています。 自分用のメモなので時々書き直し、追加あります。

和平協議への根回し

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和平協議への根回し

 
 最近の世論調査では、BRN側が優位との見方が多かったですが、第3回目はタイ政府側が逆転したかのような印象です。「根回し」といういかにも日本的な表現は当たらないかもしれませんが、前回の協議から1ヵ月半、和平協議へ向けていろいろな動きがあったのは事実です。

 第三回協議に先立つ9日、SBPACが南部5県の634人のイマムを集めてBRNの5つの要求について意見を求めました

 ここで、イマム側はマレーシアを調停者とすることに賛成、全ての容疑者の逮捕状の取り下げ、収監者の釈放には反対、そして、パタニを「テリトリー」として認めること(分離派ではなく解放者として認めることという要求と関連)については、BRN側に対して独立なのか、自治要求なのか等のさらなる説明を求めるとしました。そして双方に対して、ラマダン中の停戦を呼びかけました。

 SBPACは、今後も深南部全域でBRNの5つの要求について中間層から草の根の人々との意見交換会を実施する予定で、この結果を根拠に次の交渉に挑むようです。(当然、タイ側は「BRNの要求を大多数の人々は支持していない」という結果を期待しています。)

 自治区構想についても議会や軍との調整がないまま、パラドン氏やタウィー氏が発言していますが、これに対する各層からの支持表明も出ています。BRNがこれらの動きを見て独立要求をあきらめ、自治権要求に留まれば、少なくとも協議継続は可能となります。

 ただし、BRNは6月24日までに停戦についての条件を発表するとしており、その場合深南部全体ではなく一部の地域になる可能性があります。これはBRNが戦闘員全員をコントロールすることができないため、確実に停戦ができる地域を指定することで信頼を失うのを避けるだろうという見方のためです。

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