3度目の和平協議に向けて報道が増えていますが、その中でも興味深かったのが2回目から和平協議に参加したサムレット将軍が出演する番組でした。
番組はこちら。 バンコクポストによると、彼は8年にわたって第4管区に勤務し、副司令官になった後で国防省に異動になり、現在は深南部に関するアドバイザーを務めています。彼は8年間に、住民の苦情受付センターを開所し5千人以上と面接し、また、逮捕された数百人の分離派とも話し合ったそうです。
番組は50分に及ぶインタビューで、BRNの歴史から、組織構造、幹部の経歴、闘争の目的等なかなか濃い解説になっています。
他に分離派戦闘員の育成について詳しく書かれている資料として、
ICGの2009年のレポート「南タイの民兵のリクルート」がありますが、彼の話と一致するところが多くて興味深いです。
この二つの話をあわせておおざっぱに言うと、BRNというのは堅固な組織構造を持ち、よく訓練した戦闘員を順次送り込むシステムを持っており、目的はタイからの独立であり、闘いはジハードであり、死んでも天国へ行けると信じている、ということになります。
これらが本当だとすると、幹部には現場の戦闘員をコントロールする影響力がないと主張するのは、あまり正しくはない気がしますね。