(今のところ)あまり重要ではありませんが、
タウィン元NSC事務局長が、不当な人事異動だとしてインラック首相を行政裁判所に訴えていた件で判決がありました。
彼は軍人出身ではありませんが、長年NSC(国家安全保障評議会)で仕事をしており、事務局長になった専門家です。彼はまた、民主党政権時代に民主党のために仕事をしたと思われています。2011年にインラック政権になると、首相の元義兄のプリアオパン氏を警察長官につけるために、当時警察長官だったウィチヤン氏の異動先にNSC事務局が当てられたため、そのあおりで首相顧問に異動させられました。
その一年後にパラドン事務局長になって深南部の和平会議が始まったわけですが、それを行政裁判所がタウィン氏に戻すという判決を出したわけです。もし、本当に彼に戻すことになれば、和平協議にも影響が出るのは避けられません。パラドン氏の和平会議推進にはタクシンのバックアップあったためであることと、和平協議のメンバーはタクシン派とパラドン氏の士官学校同期で占められているからです。
ただし、行政裁判所は2審制で、タウィン氏は定年まで後1年、パラドン氏は2年であることから、インラック政権は控訴することで時間稼ぎをすると思われます。