BRNが、タイ政府から5項目の要求への具体的な対応があるまでは公開協議を拒否するとしてから、すでに2ヶ月近く経ちましたが、相変わらず何も進んでいないというのが実情です。
現在35(8?)ページに及ぶ英語の説明書が、BRNからファシリテーターのマレーシア政府を通してタイ政府に提出されたとかで、その非公開の内容についていろいろ憶測されていますが、実際はパワーポイント資料なので内容はこれまでと大きく違うということもないようです。ちなみに、35ページの資料はマレーシアが作成したという報道もありました。(私も、
これまでの経緯を考えるとそれが自然だと思います。)
この間の状況と変化について少しまとめます。
やはりタイ側のチームワークの悪さが目立ちます。もともと、チームビルディングどころか、「事前のすり合わせさえしないで協議に出てくる」、「
メッセンジャー」とさえ批判されてきましたが、さらにBRNの表の協議の拒否で、裏協議のみとなって透明性がますます低下しました。
もう一つは、駆け引きと面子の問題です。BRNもタイも協議の意思があるのに進まないのは、ボールを握っているタイ側の反応が鈍く、BRNが譲歩したくてもきっかけがつかめないということがあります。すでに、BRNは、
タイ側が譲歩をすれば、ポジティブに反応するというメッセージを送っています。
BRN交渉チームは、彼らの上層評議会であるDPP(Dewan Penilian Party)に示す成果としてタイ政府から何らかの譲歩を引き出したという実績を必要としています。(ただ、タイ側は収監者の地元への移送や投降者への法的扶助、軍の一部撤退及びボランティアへの交替等5つの要求事項以外の措置はすでに始めています。)
9月21日にはコタバルで、BRNが公式協議を拒否して以降3度目の非公式協議が行われたようです。