日本でタイ深南部紛争の平和構築に最もコミットしているのは笹川平和財団ではないかと思います。
ざっと見ただけで
1.笹川財団「アジアの平和構築と日本の役割」:南タイ平和構築(および紛争転換)のための対話促進
http://www.spf.org/projects/project_6734.html
こちらは深南部タイの関係者を日本に呼んで非公式対話してもらったようです。
2012年度までの3年間なのでまだ継続中です。
2. 助成事業「南タイ・ピース・メディア・ネットワークの形成」
http://www.spf.org/projects/project_6231.html
これはここでも翻訳しているディープサウスウォッチへの助成。
ネットワーク形成支援だけでなく、メディア・デベロップメント・ファンドのスキームや
フォトジャーナリズム事業支援が興味深いです。
3.笹川平和財団「南タイの平和構築―市民メディアの取り組み」2010年9月
http://www.spf.org/event/article_6284.html
深南部の市民メディア著名人だけでなく東ティモールのメディア関係者も呼び意見交換をしています。
USTREAMで見ることができます。(同時通訳の部分が聞けないのが残念)
http://www.ustream.tv/channel/the-sasakawa-peace-foundation
さらにTogetterまとめ。
http://togetter.com/li/48615
4.助成事業「南タイ紛争転換のための環境整備」
http://www.spf.org/projects/project_7912.html
タイ議会のシンクタンクであるプラジャディポック王立研究所への助成。
1年のみの助成ですが年間25回の非公式対話、政策提言ペーパーの作成等野心的です。
プラジャディポック研究所のネットワークはそれほど強いということでしょうか。
5.助成事業「南タイ市民社会の強化」
http://www.spf.org/projects/project_7913.html
助成先はジャカルタ法律擁護協会(インドネシア)。ワークショップやインターン派遣。
インドネシアの取り組みを南タイで生かし、ネットワークを作るための取り組みです。
6.助成事業「平和構築のための南タイ・ミンダナオの人々の連携強化」
http://www.spf.org/projects/project_7916.html
国際対話イニシアチブというフィリピンの団体が助成対象。
インドネシアと同じく、ワークショップやインターン派遣が活動となっています。
英語力を生かした国際社会へのアピール等フィリピンならではのテーマがあります。
1、2、3が日本を中心にして行われたのに対して、4、5、6はそれぞれ、タイ国内対話、インドネシア連携、フィリピン連携板です。どれも2012年度(単年度)助成事業なのでまだ成果は報告されていません。
この他に
7.助成事業「イスラム宗教学校におけるカリキュラム改定支援」
http://www.spf.org/projects/project_3116.html
私立イスラム学校の世俗教育への取り組みの助成。
まだ手をつけていない歴史のカリキュラム改訂と既に終わっている科学や数学のパイロット運用と改善。
タイの文部省の定めたカリキュラムとの関連がどうなっているか興味があるので引き続き調べます。
8.助成事業「境界地域研究ネットワークJAPANの設立」
http://www.spf.org/projects/project_6232.html
深南部も国境地帯だということで対象となっています。