深南部の記事を読んでいるとしょっちゅう出てくるのが下の言葉です。
いずれも、攻撃事件の中でよく名前が登場する銃で武装している人たちです。
1.
タハーン(
ミリタリー)
2.
タハーンプラーン(Paramilitary Volunteer Ranger)
3.
タムルワット(Police/
警察官)
4.
オーソー(อส/アーサーラクサーディンデーン)Volunteer Defense Corps
/防衛ボランティア)
5.
オーポーポーロー(อปพร /
市民治安ボランティア)
6.
チョーローボー(ชรบ /チュットラクサークワームプロートパイムーバーン/
Village defense volunteer/
村落平和維持隊)
7.
オーローボー(อรบ/アーサーラクサームーバーン/
Village Protection Force/
村落防衛ボランティア)
※英語名称は、ICGレポートによる。深南部の人々が日常的に接する彼らについて何度かに分けて書いていきたいと思います。
まずその前に「治安要員」というのはいったい深南部に何人いるのでしょうか。
深南部に展開する国内治安維持部隊(ISOC部隊)は
シーソンポップ教授の資料によると6万6千人です。そのうち1のミリタリーが約24,000人(うち、兵力以外の事務方9,000人も含む)、2のタハーンプラーンが約18,000人です。彼らはいわゆる「軍人」です。そしての3の警察官の17,000人が続き、残りの7,000人が4の防衛ボランティアです。ここまでが有給の治安要員です。
そして、5.6.7の無給ボランティアが、8万5千人以上採用されています。
深南部の人口を約160万人とすると、1から4の有給の治安要員だけで、24人に一人の計算です。警察官だけに限っても94人に一人です。ちなみに
日本は約494人に一人の割合で警察官がいます。
深南部のISOC指令官は陸軍第4管区指令官と同じですが、第4管区にはもともと15,000人程度しか配置されておらず、しかも深南部だけではなく南部全体を管轄しているため、必要な兵力が足りません。足りない分は、1である他の地域からの支援部隊と、2のタハーンプラーンで補っています。
最近、深南部から部隊の撤退が報道されますが、撤退しているのは他の管区からの支援部隊で、その穴埋めは防衛ボランティアの増員によってしているようです。防衛ボランティアは、この資料の7千人から、現在は1万人と急激に増えています(続く)